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Seminar2024.04.22

We held practical sessions on mindfulness, i.e., apple juice exercise and mindful listening, within our undergraduate seminar.

第2回のゼミでは、アイスブレイキングのエクササイズとして、マインドフルネスに関係する2つのワークを行いました。いずれも、文献講読などを本格的に始める前に、ゼミ内での親睦をなるべく深められるようにという趣旨で行っています。


1つは「りんごジュースエクササイズ」で、これは「食べる瞑想 (飲む瞑想)」の独自のヴァリエーションです。元は、うつ病の再発防止を目的にした8週間の介入プログラムとしてイギリスの研究者らが開発した「マインドフルネス認知療法 (Mindfulness-Based Cognitive Therapy: MBCT)」の中で、レーズンを食べる瞑想である「レーズンエクササイズ」として導入されたものです。私たちが普段している食べる・飲むという行為を、身体や感覚に注意を向けて観察し、生まれて初めての体験として好奇心を持って行うことで、瞑想的な体験にすることができるというものです。


ここでのレーズンは、特別ではない日常の食べ物という意味で使われています。そのため日本で行う場合は、おにぎりやみそ汁、コーヒーや紅茶など、色々な飲食物を素材にして同じように行うことができます。

ここでは、夏堀農園の自然栽培のりんごによるりんごジュースを使った、「りんごジュースエクササイズ」を独自に行ってみることにしました。とても質の高いジュースですが、何気なく味わうだけでなく、見た目や香りに気づきを向け、時間をかけてカップ1杯を味わっていきます。青森の農園で育てられたりんごが、どのような過程を経てジュースになり、今自分の前に来たのか、そうしたことに意識を向けてみるのも良いと思います。文字通り、いつもとはひと味違う体験ができたのではないでしょうか。


2つめは「マインドフル・リスニング」で、傾聴のワークの一種とも言えるものです。このワークでは、まず、なるべく互いに良く知らない同士でペアを組みます。そして2分間ごとのように時間を区切り、話し手と聞き手の役割を交代しながら、最近の関心事などのテーマに沿って話をしていきます。聞き手役の人が、相手の話を評価、判断せず、そのまま受け容れるという意識で聞くことがポイントです。

普段の話し方と少し違うので、体験した人からは、少なからず戸惑いがあったといった声もよく聞かれます。しかし実施している側から見ると、セッションを終えた後では、楽しそうな会話が明らかに増えて、やりとりが円滑化している印象があります。案外こうした少しの意識で、人同士のコミュニケーションは改善できる面があるのかもしれません。


体験した人ごとに、それぞれの気づきが得られれば良いなと思います。

この記事を書いた人
Hiromitsu Miyata
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